ツーリングの感想など

2003/4/27

いつもの日帰りツーリングに行ってきました。だいたいこんなコースです。いかに無計画に走っているか、よくおわかりいただけるかと思います。
今回は高速から始まって、幹線道路から峠道までだいたい考えつく走行パターンを全て試してみました。

高速道路にて

まず気がついたのはスクリーンの振動です。BMWライダーズマニュアルに記載されている「パニアケース装着時の最高速度」付近でも、かなり震えていました。スクリーンを立てた状態にすると、怖いくらいに振れます。猫(=YZF600R)のガッシリとしたカウルとは大違い、RSは高速道路をあまり得意としていないようです。
とりあえずいろんな速度域を試してみましたが、最高速付近は苦行に近いものがあります。スクリーンの角度に関係なく肩に走行風が当たります。エンジンは「がんばってるなあ」という感じで回っていますが、速度が上がるほど加速感は薄れます。いや、加速感の割に速度が上がっていない気がしました。
東海北陸道の関インターから先、対面通行になる区間ではノンビリ走れました。猫なら我慢できずにスリ抜けするところでも、遅い前車のペースにあわせられるのはやっぱりありがたいところです。

峠にて

今回、都合3回ほど大きな峠越えがありました。タイトコーナーの連続あり、ワインディングあり。猫に比べるとさすがに運動性は落ちますが、むしろRSから「オレはそんな走り方するバイクじゃねーんだよ!」と怒られているような気さえします。
そんな中、2つの印象的な出来事がありました。

国道256線・タラガ谷越にて

岐阜県の山の中。深めの上り右コーナーをバンクさせながら通過したところ、路面の水に足を取られて前後輪とも滑らせてしまいました。猫なら戦々恐々として通過する濡れた路面だったのですが、初乗りで安定感に味をしめた僕は、何の警戒心もなく無謀にも普通に突っ込んで行ったわけです。やばい! コケた! もう覚悟しました。ところがRSは平行移動しただけで、アクセルを開けると車体が起き上がり、タイヤがグリップを回復して何事も無く脱出しました。猫で同じことをやっていたら後輪がスライドして即転倒間違いなし。というか、猫では絶対やりません。
それにしても、濡れた路面で滑っても平行移動するだけの重心の低さと、ツキが鈍いので少々の悪条件でも気兼ねなくスロットルを開けられるエンジン特性。それにアクセル自身も重めなので急激な操作がかなり抑えられます。BMWが自慢する安全性の高さを垣間見ました。

国道1号線・鈴鹿峠にて

滋賀から三重に向かう、初乗りと逆のルートでした。トンネル手前から行きずりのCBR君とプチバトルを楽しんでいましたが、トンネルを抜けて三重県側に出たところから様子が一変しました。
こちら側は路面が荒れた個所が多く、ハードブレーキングでの車輪の浮きでABSが効いてしまいます。猫なら体が前輪ロックを感知して無意識のうちに一瞬ブレーキレバーから手を離して回避するのですが、RSはABSが勝手にどんどん減速してしまいます。ABSの作動を感知したところで僕になすすべも無く、解除されるまでひたすらブレーキを握っているしかありませんでした。車速が落ちたからといってRSは軽々とはバンクしてくれませんし、だいいちバンクさせるタイミング自体が完全に狂わされています。予想もしなかったABSとの格闘でバックミラーを見る余裕さえなくなった僕を、CBR君が軽々とパスしていきました。これは悔しかった。ついに峠を下りきるまで追いつけませんでした。
RSで峠を攻めるためにはABSのクセをマスターするしかないと思います。ABSキャンセルという手もあるかと思いますが、それでは車体の徹底した軽量化と、レース用の超強力ブレーキシステムが必要になるはずです。
前後ともABSが効いた状態のままバンクさせ、アクセル開けっ放しでコーナーをクリアする。もしこんな走り方が出来たら、サーキットはともかく、何があるかわからない一般道では無敵でしょうね。

続・高速道路にて

鈴鹿峠でABSとバトル(?)した僕はさすがに疲れて、亀山からさっさと東名阪道に上がってしまいました。そこで休憩する、という選択肢をえらばないのが僕です。名古屋方面に向かっていると、いつの間にか伊勢湾岸道と繋がっていることに気が付いて、そちらに向かいました。案内標識に「豊田」と書かれていたのも理由です。もちろん、どこまで続いているかなんて気にもしません。
さて、ガラガラの伊勢湾岸道で再びアタック。スクリーンは一番下、トップギア全開で自分もベタ伏せにしてタコメーターの針が上昇するのをじっと待ちます。6千、6千5百、7千弱...どうもこのあたりが限界のようでした。
RSにはフルカウル仕様があり、そいつでパニア無しだともう少し出そうな気はします。でも猫には全然かないません。黒猫は11万キロ走行後でもトップ全開で1万1千を軽々越えていましたし、8千付近で何の問題も無く巡航していました。
やっぱりBMWのバイクは長時間・長距離を淡々と流すのが一番のようです。

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