トラブル報告

’93年製のR1100RS、さすがに年数が経っているだけあって、細かいところがちょくちょくと壊れてくれます。以下はこれまでに体験したトラブルです。
スピードメーターケーブル断線
初乗りで雨中200マイルを走った翌日、自宅を出て数百メートルのところでふとスピードメーターを見ると、ゼロ。慌てて引き返してチェックすると、車輪付近でケーブルが切れていました。しかも部品交換時には回転取り出し部のプラスチック部品までが破損していたことが判明。丁度店に在庫があったので事なきを得ました。
ガソリンタンクブリーザーパイプの燃料漏れ
初日からごく少量ですが燃料が漏れていることに気が付きました。満タンにしたときに入れすぎた可能性もあるのでしばらく様子を見ていましたが、好転しません。近いうちにタンクを外してチェックしてもらう予定です。
左カムカバーのオイル漏れ
高速走行後、左のパニアケースにオイルが付着していることに気が付きました。オイル溜まりか何かを踏んだのかと思いましたが、ふき取ってしばらくするとまたオイルが飛んでいました。シリンダー回りをチェックすると、黒い樹脂製のカムシャフトカバー付近からオイルが滲んでいました。これが走行風で飛散してパニアまで付着していたわけです。店で見てもらったところ、カバーに歪みが出ていたそうです。これも近々交換の予定です。
ブレーキパッド引き摺り
これは旅先の九州南端で突然発症しました。田舎道を流していると、前輪付近からキュルキュルと摩擦音がする。路肩に停めて前輪を手で回そうとしましたが、少々の力ではビクともしません。ブレーキだな、とは直ぐに判りましたが、キャリパーを外してピストンの動きをチェックする限りでは特に問題なし。そのうちパッドの左右を入れ替えると引き摺る側も入れ替わることに気が付きました。その後、引き摺りの原因になりそうな錆や汚れを落としたり、キャリパーとパッドの接触部にグリスを塗布したり、パッド本体に付いているバネの固さを変えてみたりと手を尽くしましたが解決しません。パッド自体に食いつき癖が付いてしまっているようでした。問題のあるパッドの中央部に縦1本の溝を掘ってやると若干の改善を見ましたが、もう残量がないことや、パッド裏面が錆びて塗装も剥げているので旅行から帰ってすぐ新品に交換してしまいました。ちなみに新しいパッドは大きな面取り部分と3本のスリットが入っていて、いかにも「対策部品」といった感じでした。
最後のブレーキには本当に参りました。何しろ自宅を離れること千キロ余りの鹿児島県南部でのトラブルです。通りすがりの人が「レッドバロンがある」と教えてくれましたが、70キロぐらい先と聞けばもうこの場で何とかするしかありませんでした。少し直しては少し移動し、一般道を走りたいところを我慢して高速で移動。結局、都合5〜6時間は修理に費やしたでしょうか。
樹脂・ゴム部品の経年変化は避けようがありません。こればかりは症状が出たら交換するしかない。それでも10年経って電装やエンジン本体、車体にトラブルが出ないのはさすがにBMWだと思います。

追記

報告が遅れましたが、「左カムカバーのオイル漏れ」は結局、シリンダーヘッドのガスケットからのオイル滲みを併発していたことが判明。ガスケット交換は工賃含めて5万円弱の出費になってしまいました。
古い機種はエンジン関係のガスケットに紙が使われていることが多く、年数が経つとこのようなトラブルが起こりやすくなるそうです。ご参考までに。

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