インプレッション10

2009/6/30
阿武隈川にかかる橋のたもとにて。クリックすると大きい画像を表示します。

インプレッション10

おそらく日本で唯一の、R100RTの現在進行形インプレッションをお届けします。(^_^;)

15万キロオーバー

現在、距離計表示は9万4千キロ少々。累計で15万キロを越えています。

電気系トラブルとエンジン腰上オーバーホールのため、先月末からおよそ一ヶ月ほど修理に出していました。その電気系トラブルというのが走行中、エンジンが一瞬止まることがあるという非常に厄介なものでした。

ショップでも再現せず、長期化を覚悟していたのですが、結局メインスイッチ裏の配線が断線しかけていたという信じられないことが原因だったようです。週末に850キロ走って再現しなかったのですから、まず間違いないでしょう。

それはさておき、帰ってきたR100RTは一味違ったオートバイになっていました。

帰ってきた圧縮比

乗り出してまず気が付いたことは、「マッタリ感」が少し希薄になったことでした。荒々しさとまではいきませんが、これまでにない元気さがある。スロットルを少し開けただけで車体がグン!と前に出る。スロットルを閉じると今までより明らかに強いエンジンブレーキが効いている。回転が落ちてもエンジンが勝手に車体を前に引っ張っていく。

修理メニューはピストンリングと付随するガスケット類の交換のみで、エアクリーナー、キャブレター、スパークプラグなどには一切手を入れていません。そうです。今までのインプレッションは圧縮が抜けた状態のものだったのです。


200キロほど走ったところで高速道路に上がってみました。つい一月前までのペースでは「遅い」と感じます。追い越し車線の速い流れに乗っても、まだまだトルクが余っている。本当はもう少し回したいのだが...まだ慣らし運転中なので自重です。それでも法律上の制限速度は優に上回っています。

制限速度が低すぎる...久しぶりに忘れていたストレスが甦ってきました。


高速道路を降りて、今度は山道を走りました。コーナー出口でスロットルを開けると、グリグリとタイヤに駆動力が掛かって面白いように向きが変わります。この感じは...あれだ。事故で潰したR1100RSだ。

R100RTにはテレレバーもパラレバーもABSもないけれど、今この時のエンジンの特性は、あれにとてもよく似ている。オーバースピードにさえ気を付ければ、アクセル開閉とハンドル倒し込みだけでズボラなコーナリングが楽しめる。自分とっての「初めてのBMW」を懐かしく思い出しました。


かなり元気な走り方をしたにも関わらず、燃費が思ったほど悪くはありません。アタリが付いたらいったいどんなエンジンになるのでしょうか。


ショップのメカニック氏によると、ピストンとシリンダーには全く異状がなく、バルブシートの減りも余裕で規定値に収まっていたそうです。実は今回の修理で一番気に掛けていたのがバルブ周りだったのですが、予想外に状態がよかったようで一安心です。

心のどこかでは「早く壊れてくれんかな、そしたら最新型のRTに乗り換えるのに」とか思っていたりするのですが、なんのなんの、まだまだ長い付き合いになりそうです。


それではまた。



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