中古猫

2003/7/5

ネットで見かけた中古猫

いつもアクセス頂いている方から、GooBike.comに猫の情報があるというお便りを頂いた。調べてみると、全国でたった1台だけ登録されていた。さすがド珍車、サンダーキャット。
1997年式、走行距離8705マイル(≒13928キロ)で59.8万円。新車価格85万なので「高め」ではあるが、走行距離を考えたらそんなもんだろう。

というのが多分、普通の人の感覚。でも僕はまだまだ考えてしまう。

1997年式ということは6年モノ。これで14000キロ弱なら年平均で2300キロ程度。2300キロといえば、僕の1ヶ月分にも満たない。ならばコイツは放置されてた可能性がある。あるいは街乗りオンリーだったかもしれない。
放置車両ならエンジンは大丈夫かもしれない。それでも年式が年式だけにゴム類は全部取替え、ブレーキ・サスもオーバーホールしないと安心できない。街乗りオンリーだったらエンジン、とくにミッションが逝ってるかもしれない。逝ってなくともクラッチは要交換。放置・街乗りどちらにしても、あの距離ならタイヤはおそらく新車時のモノがそのまま付いてるはず。当然、これも交換。
そんなふうに考えていくと、新車価格85万との差額25.2万はあっという間に消えていく。ミッション逝ってたら全然足りない。もし新車があればそっちを選ぶべき。というわけで、59.8万円という価格は高すぎると僕は判断した。

中古猫を手に入れようとしている方へ

猫は600ccという中間排気量にも関わらず、最高出力は100馬力、最高速度は240km/hにも達する。いわば、無理してるバイク。猫に限らず、国産600ccのスポーツバイクはどれもそんな傾向にある。
その中にあって猫はツーリングにも十分使えるほどおとなしい性格のバイクではあるが、所詮は600cc、余裕がない。飼い主の経験から欠点をいくつか挙げてみる。
個性的なスタイルと、ツーリングにも十分使える優しいライディングポジションに惹かれる人が意外に多いようだが、ここでハッキリ言わせて頂こう。おなじ600なら中古の猫よりも新車のFZSの方がいいに決まってる。初心者ならなおさら中古はやめときなさい。絶対「損した」と思うから。それに、所詮は600ccですよ。

何? それでも猫じゃなきゃ駄目? それじゃあ仕方がない。好きにしてくださいませ。


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