戦争

亜米利加さんがイラクさんに戦争を仕掛けた。僕が年頭に予想した通り。世間は時の大統領閣下に批判的な見方が多いようだけれど、それは間違いであると僕は思う。あの国に限らず、戦争ってのは単純に自国の利益を最優先した結果にしか過ぎない。自国、とは支配階級と同義であり、はるばる現地まで出かけて同士討ちされたり捕虜になったりする哀れな下層階級の人間では決してない。「軽い犠牲である」とほざいたのは時の国防長官殿だっけか。戦争を引き起こす国はいつでもどんな時代でもどんな国でも、同じ事を主張し、同じような行動をとるわけだ。でも今の時代はリアルタイムで何やってるかが他人に見えちまうから、大っぴらに核を使うとか民間人を虐殺するとかができなくて指揮官殿はさぞフラストレーションがたまっていることだろう。
戦争が悪いというつもりは毛頭もない。僕だって、僕自身が戦争を引き起こせる立場にあれば、どうでもいい部下達に「誰彼構わずに銃を突きつけて引き金を引け」と命令しているに違いない。人間の本質とはそういうもののはずだ。人間の盾? そんな下品な代物はさっさと矛を突き通してゴミ箱に放り込んでしまうがいい。何を好き好んで平和な暮らしを捨てて戦火に飛び込むのか? 酔狂というより他にない。まぁ現地で焼け死んだら国内で火葬する必要がないから、局地的な二酸化炭素発生の抑止にはなるだろうね。
亜米利加さんも英吉利さんもイラクさんも、せいぜいがんばって喧嘩してくださいな。あなた方が僕に明らかな打撃を加えたりしない限り、僕は中立の立場を守り通すことにしよう。もし打撃を加えるのなら、一撃で僕の命を奪って欲しい。僕があなた方を恨んだりしないように。
2003/03/26