SLひとり旅

2004/4/30
4月11日の日帰りツーリングの模様をお伝えします。

朝、いつものようにバイクで家を飛び出した。いつもと違うのはそのバイク自身。いつものRSではなくて今日はSL。オフ車でどこまで行けるか試してみたかった。
豊田東インターから東名高速に上がった。時速80〜90キロの遅いペースでバスの後をついてゆく我慢の走り。岡崎が遠い。音羽蒲郡が遠い。豊川が遠い...ついに我慢できなくなって三ケ日インターで降りた。
国道362号線から見知らぬ県道に入り、山の中へと向かっていた。途中、用足しに立ち寄った工事現場は、第2東名高速のようだった。開通するのはいつだろう。それまで僕がまだバイクに乗っていられたらいいな。そんなことを思いながらしばらくたたずんでいた。
第2東名工事現場

山の中をあてもなく走っていると、いつの間にか愛知県に戻っていたらしかった。「鳳来町」の道路標識を頼りに見通しの悪い山道を進んでゆく。途中、「朝霧湖」という案内板を見つけた。こんなところに湖なんかあったっけ。とりあえず行ってしまえ。ガソリンはまだ十分にある。県道を外れて数分、山の中に湖が現れた。誰もこない橋の真ん中にバイクを止めて写真撮影。なんだかバイク雑誌を編集している気分が味わえて気持がいい。
湖に沿って荒れた道を進んでゆくと、急にきれいな道に合流した。その先にダムがあった。大島ダムと書いてある。数年前、豊田に引越ししてきた頃に来たことがあった。あのころはまだ工事中だったはずだ。今はきれいなダムが出来ている。
朝霧湖 朝霧湖にかかる橋の上にて 大島ダム

大島ダムを下ると国道151号線に出る。それを北へ向かい、「佐久間町」の案内標識を見て国道からそれた。再び静岡県方面へ向かうことになる。
山道を少し走ったところにレストランっぽい建物が見えた。「休業中」の札がかけてあったが、トイレだけは使えるようになっていたので用を足した。そこで大きな案内板があることに気がついた。案内板の下に五つほど短い昔話が並んでいる。絵柄がかわいいので思わず写真撮影。
やまんば物語 ホウジ峠の地蔵様 佐久間町案内図
カッパのくれた目薬 機織り渕 龍王ごんげん  

佐久間ダム。名前だけは聞いたことがあった。大きなダムらしい。ならば行ってみよう。急な坂を登り、トンネルをいくつか抜けるとダムに出た。なるほど大きなダムだ。できたのはいつだろうか。コンクリートの痛み具合から相当の年月が経っていることがうかがえた。ダムの上を県道が通り、こちら側が静岡県、渡ると愛知県。
佐久間ダム
ダムを渡るとすぐにトンネルに入った。長い、曲がりくねったトンネルを抜けるとまたトンネル。しばらく進むとトンネルはなくなり、湖に沿って曲がりくねった細い道が延々と続いていく。人家も自動販売機もないストイックな道。休憩することも忘れてひたすら前へ前へと進んでゆく。1時間近くも走ってようやく村落が見えた。富山村だ。ここから今度は東栄町方面への道をたどってゆく。曲がりくねった山道をひたすら進んでゆく。

再び国道151号線に出た。そこからまた北へ進路を取り、国道473号線を設楽町方面に折れた。それにしても愛知県の山は深い。行けども行けども山また山。
設楽町から県道33号線で足助町に向かう。県道33号線といえば、かつて赤猫でコケた苦い思い出のある道。事故現場を少々緊張しながら通過するとまもなく峠にさしかかり、あとは足助までほとんど下り坂になる。
もう少しで町内に出るというところで道端に自動販売機を見つけた。本当に久しぶりの自販機だ。そういえば昼飯を食ってないことに、ようやく気がついた。昼食代わりに甘い缶コーヒーを1本。そして「お疲れさん」の意味をこめて写真撮影。
県道33号線の道端にて
帰りついたのはまだ明るい時間だった。いつものセルフガソリンスタンドで給油して家へ帰った。あぁ、尻が痛い。肩が凝った。今日の走行距離は294km。RSならなんともない距離だが、さすがにオフ車では辛い距離だ。でもよく我慢できたものだ。少しだけ自分を褒めてやりたい気分になった。

おわり

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