ラーメン(その他)
みうら(栃木県・氏家)
 佐野から北へ、田沼町方面に向かうと国道293号線に当たる。それを鹿沼方面に向かう。鹿沼市から駅前の混雑を抜けて更に氏家に向かう。
やがて東北新幹線のガードが見え、そのガード下に、2軒のラーメン屋がある。一軒は「北海」といい、栃木県内では割と名前が通っているらしい。そのすぐそば、ほんの数十メートルのところにまるで喧嘩を売るように開店した店がある。
 冬のある日、「北海」でラーメンを食べるべく、自分はバイクを走らせ、氏家までやってきた。とにかく朝早く家を出て、震えながら走ってやってきた。時計は11時を少し回ったところ。国道4号線から293号線に入り、東北新幹線下の店にたどり着いた。ところが無情にも「11時半開店」の張り紙。同じように気の早い連中が数人、店の中で待っているのが見えた。しかし自分は待ち切れず、そういえばすぐそこにラーメン屋があんべぇ、とりあえずこっちで食ってみんべぇ、とばかりにバイクを移動し、そちらの店に入った。
 店の名は「みうら」、福島県は白河市にある有名店「とら食堂」の流れを汲む店の、そのまた流れを汲む店らしい。「北海」の方は自分がバイクの免許を取る以前からあるらしいことはわかっていたが、「みうら」は自分がまだ日立にいる間にオープンしたはずだ。
まずはチャーシューメンを注文してみる。寒さで腹が減っていたので大盛りにした。ところが出てきたラーメンは、超大盛り級だった。麺がやたら多い!スープも死ぬほどある!これはしまった、大失敗だ、と思ったが、口にしたとたんにその思いは消えた。麺の中に気泡が見える、佐野の麺に近い手打ち麺。見た目は油が浮いてぎらぎらしているが、口当たりは微妙な酸味を伴う味わい深いスープ。気が付いたらスープまで全部のみ干していた。いや、大失敗とは失礼。こりゃあ、マジで旨いわ。いやぁ、まいったまいった。
 そんなわけで、この店も自分のお気に入りになってしまった。少々遠いのが難点ではあるが、場所が場所だけに昼時を少し外せば空いているのがうれしい。また、4回目ぐらいから店のおばちゃんに
顔を覚えられてしまい、「どこ行くの?」などと聞かれてしまうのが多少照れくさい。まぁ、そんなことはラーメンの味とは関係ないので自分は飽きもせず北へ向かうのだった。
1998/04/29

今年に入ってもうすでに2回ほど顔を出している。いつのまにか、メニューから「チャーシューメン」が消えてしまっているのは残念だが、「見た目ギラギラ、味わいサッパリ」のスープや、「透明感のある口当たりのいい手打ち麺」は健在。というか、「健在」という言葉を使うのが失礼なほど若い店主さん(かな?)が頑張っている。それはともかく、ワンタンメン(ワンタンのみもあり)は一食の価値あり。
そういえば、いまだに「北海」さんで食べたことがない。「栃木に来てミソラーメンってのもなぁ...」という感覚がいつのまにか自分を支配しているのかもしれない。
2000/03/03

いまの家(福島県・白河市)
ずいぶん前から気になっていた店だった。栃木県は氏家の「みうら」と関係があるらしい店。名店「とら食堂」の系列。それだけでも十分に気をひかれていた。

初めて行ったのは今年の夏。店名を知ってからもうずいぶん経っていた。
国道4号線を栃木から福島方面に向かって走る。県境を越えて福島県内に入り、しばらく行くと「白河IC 2Km」という標識が見える。そこから最初に現われる信号のある交差点を左に入るとすぐに一時停止の小さな交差点がある。ここはマジに危ないのでしっかりと安全確認して直進すると、どんどん寂しげな場所に進んで行く。マジかよ、本当にここかよ、と不安になりかけたころ、道端の茂みに半分弱かくれた「ラーメンの店 いまの家」という看板が見える。
とにかく、非常にわかりづらい場所にある。実は見つけるまでに3度ほど白河の地を訪れ、空しく引き返していた。(地元の人に聞けって?いやいや、自分で探すから楽しいんじゃないですか...)

さて、ここのラーメン。見た目は「みうら」のそれとほとんど変わりません。
ちょっとギラつくスープ。でも透明度は高い。麺はやっぱり気泡の見える薄めの平麺。もちろん手打ち。
味の方は「みうら」よりもコクがある、というか、醤油の辛さがちょっと少ないけど薄味じゃあない。一言で言えばマイルドなのかな。見た目はほとんど変わらないんだけどねえ。麺も。いや、さすが本家だけある...のかな。
これまで3回ほど食べてみましたが、やっぱ旨いっす。でも遠いっす。片道200キロだもんなぁ...。
2000/10/17

宝龍(茂木店)
水戸方面から国道123号線を宇都宮方面に向かう。曲がりくねった山道を進むとやがて栃木県内に入り、その最初の町が茂木になる。自分が10年も前に茨城県民になったころは、名前さえ知らなかった小さな町だが、そのうちSLが走り出したりサーキットができたりして全国的な知名度もUPした。
バイクで茂木に行く、と人に言うと、必ずといっていいほど「レースを見に?」と聞かれる。でもそうじゃない。サーキットの場所はもちろんしっている(嫌でも知らされる)。SLは好きだけど写真をとったり乗ったりあれこれ薀蓄を傾けるほど好きじゃない。ではなぜ?というのがこの店のため。

バイクの免許を取って間もないころ、なんとなくやってきた茂木の町をうろついているうちに見つけた一軒のラーメン屋。札幌ラーメンの店か。じゃぁとりあえずミソとギョーザだな。そして出てきたラーメンの味に感動した。ミソラーメンなんだけど、味噌汁にラーメンが入っているみたいな絶妙な味付け。濃すぎも薄すぎもせず、辛さもない。当時流行りかけていた激辛に辟易していた僕に「これだ!」と思わせてくれた味だった。
お勧めは「宝龍ラーメン」の味噌味。野菜たっぷり、海の幸たっぷりの豪華なラーメンだが、ちょっと信じられないお値段で頂けます。さすが栃木県。田舎町のよさはこんなところにあったりする。ギョーザも絶品。ここにきてギョーザを注文しなかったことが何回あったっけ?というほど毎回食べている。そういえば今年は宝龍ミソ+ギョーザしか食ってないような気がする。いつもこれる場所じゃないからなぁ。
2000/12/17


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