インプレッション1・乗り始め

翌日の土曜日、本当は休日出勤の予定だったのですが、晴れてしまったことと、朝寝坊してしまったことが重なって、いつもとは逆方向のバスに乗ってバイク屋さんに向かってしまいました。
改めてキャットと御対面。
いやぁ、でかいわ、こいつ。 とても「猫」なんてもんじゃありません。
写真で見るよりも大きく感じます。ブレーキやクラッチのレバーも、掌のスパン20cmの僕にはちょっと大きすぎる。やっぱり外人さん向けになってんだろうな。でも手足の長い今の若い子なら何の問題もないでしょう。悲しい。
店長としばし雑談のあと、キャットを表に出してもらい、メインスイッチを入れます。あれ?なんでYPVSが...なんて思わず思ってしまうのは5年間RZ〜TZRに乗っていた時の悲しい名残。セルボタンプッシュ一発でエンジン始動。音は意外と静かです。教習所で乗ったCB750の方が、メカノイズがある分だけ音が大きいような気がします。雑談しながらエンジンが暖まるのを待ちます。そしていよいよまたがって...おっと、両足が着かないじゃない! さすがにシート高が805mmもあるだけあります。身長162cm、股下70cmそこそこだから予想はしていましたが、やっぱり辛い。お尻をずらしてようやく片足べったり。信号待ちなんかで苦労しそうです。
恐る恐る走り出し、ガソリンを入れに行きます。すぐ目の前の交差点の信号で停止。リヤブレーキはヤマハ車おなじみのもので、猿みたいに前よりに座ってることもあって、ちょっと踏むとすぐロックします。いきなりやってしまいました。フロントはレバーが大きいので握る手に力が入れにくい。TZRよりも効きが悪いんじゃないかな?と思いました。後で大きな間違いだと分かったんですが。
そろりそろりと走ってガソリンスタンドに到着。タンクは満タンで19リットル。燃料警告灯装備で、リザーブ切り替えコックがありません。インジケータが壊れてたらアウトだな。でもしばらく乗って、燃費を覚えてしまえば関係なくなります。
これでとにかく走る準備が出来てしまったので、どこかその辺をちょっと走ることにしました。
もう昼前で、どこへ行く当てもなかったのですが、ひとまず第一京浜国道に出て、品川方面に向かいました。蒲田の踏み切りまでは、意外なほど道が空いていましたが、車の流れに乗ってゆっくりと走っていました。そして問題の踏み切りの一時停止。何とか足を着いて踏ん張っていましたが、ちょうど遮断機が下りてしまい、クラッチを握ったまま待つことしばし。
ううっ、レバーが重い!バカヤロウ電車、テメエ早く行けっつーの!
何とか踏み切り通過、とおもったらクラッチを繋いだとたんにエンジンが止まってしまいました。思ったより低速トルクがない。2〜3千回転位まで回してやらないと、発進は辛いです。ベースがFZRだから、これは仕方ないところなんでしょうか? それともそういうもんなのでしょうか? でもTZRは5千以下が使い物にならなかったことを思えば、どうということもありません。 それよりも、TZRと違ってセル始動だから、エンストこいた時の脱出は楽です。
大森から平和島方面に折れ、海岸通りをしばらくうろつきました。車の少ないところでバイクに慣れようと思ったからですが、信号では3割位の確率でエンストします。それでも繰り返すうちにコツがわかってきて、品川駅付近でようやく第一京浜に戻りました。クラッチレバーの重さで既に左手が痺れかけていましたが、それ以外の体の部分に痛みがない。特に首が痛くならないことに気が付いたときには感動すら覚えました。奴=TZRのあのポジションは何だったんだろう? そういえば、青空が見えてる。奴に乗ってた時は、雨が本当に降ってくるまで天気の変化に気付かなかったことが何度かあったなぁ。そんなことをしみじみ考えながら、上野のバイク街着。「コーリン」に入って、何を見るでもなくトイレだけ借りて、すぐ傍のラーメン屋でチャーシューメンを一杯。
食べ終わって店を出ましたが、このまま帰るのも芸がないと思い、慣らしの第一段階=150キロ位どこか回るべぇということで、そのまま国道4号線を北に向かいました。どうせ混むからそんな遠くまで行けやしない。ついでに渋滞でも体験しとこう。
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